むかしの事
うちの家族は、父・母・私含め兄弟4人 ちょーちょー田舎に住んでいた。バスは一日2往復しかなくて、町内には信号が一機もなかった。
父は九州の人で小さい私からすると怖い人だった。別に虐待とかではなく寡黙でコミュニケーションの取りづらい人だった。一番下の妹は感想が違う。親も徐々に丸くなってくるのだろう。
母はよく働く人で、父が渡す封を破いた給料袋の中身でやりくりする辛抱強い人というイメージ。まあこれも後々そうでもないかと考えを改めることになる。
兄弟は上3人が年子で2つ離れて一番下の妹、上から私・弟・妹・妹だ。小さい頃の私はおとなしくてのかからない子だったらしい。保育園には4年行った。その頃、覚えているのは寝られない昼寝。曇り空を眺めてなんとなく見えるピンクや水色の虫のような点を見ていた。押しの強い子には、いやと言えず、母が作ってくれたリボンも大きい方をあげてしまったりした。あげた子の名前は今も覚えている。かなり、執念深い。そして、一番上ということもありいい子でいることが当たり前になった。あまり、しゃべらない本が好きな子・しっかりしてる子と周りからは評価されていたと思う。
たまにやらかした。母が夕飯のおかずを買うために置いていた300円(だったと思う)をもっておまけつきお菓子を買いに行ったことがある。大したおまけでもないのに…そしてほうきをもって追いかけられた。夕飯のおかずがなんだったか覚えていない。反省したかも覚えていない。やらかしたってことだけ覚えている。当時の300円、うちにとっては大きい300円だったと思う。
おかあちゃん、ごめんやし。